プレゼンであがらないための5つの思考法

人前に立つとき、あがらないための方法として、「手のひらに人と書いてなめろ」「相手を野菜と思え」などが古くから言われています。しかし、もっと効果的な方法はないのでしょうか。

拙著『SEのプレゼン術 (技評SE新書)』でも紹介していますが、プレゼンであがらない方法には、次の5つがあります。

・積極的思考
プラス思考で、その状況をあえて楽しむ方法。たとえば、数百人の聴衆の前でプレゼンする際、「こんな機会はめったにない、がんばろう」と言い聞かせたりします。

・自己暗示
自分自身に、「大丈夫」と言い聞かせて、落ち着かせる方法。「自分ならできる」と自己暗示することで、予言に沿った行動をとりやすくなります(自己成就的予言)。

・開き直り
自分があがっている状態を気にせずに、目の前の課題に集中しようとする方法。「失敗したところで、たいしたことはない」というように、開き直ります。

・気分転換
リラックスできる状況に自分をおいて緊張を解く方法。プレゼンの前に、音楽を聴いたりストレッチ体操をして身体面でも緊張を解いたり、前の方に座っている聴衆と世間話をして心理的な緊張を解きます。

・回避行動
人の目を避けて下ばかりを見る方法です。人の目を避けるのは、一時的には効果があります。しかし、それではアイコンタクトができず、上手くプレゼンを進めるのは難しくなります。


まずは積極的思考をもつようにして、「これだけ準備したのだから大丈夫」と納得できるまで、スライドを十分に検討しリハーサルを繰り返すことが自己暗示につながります。そして、成功例を積むたびに自信が深まり、さらに自己暗示ができるようになります。こうやって、プラスのサイクルが回り出すのです。

「回避行動」以外の方法を試してみることをおすすめします。