Walkmanの戦略は成功するか
最近、iPodからWalkmanに乗りかえた。その理由が、純粋な「音の良さ」。
これまで、iPod+テクニカのノイズキャンセラーヘッドフォンを使っていたが、音域が狭く、どうしてもボケ気味の音になってしまう。
その点、Xシリーズは、「最高級のWalkman」との触れ込みどおり、デジタルアンプ内蔵でノイズキャンセリング機能も標準装備している。音が良く、メリハリが効いてよく分解されている感じ。
iPodと異なり、長時間にわたって聞いていても聞き疲れがしないようだ。iPodで流していた同じ曲を聞いても、「バックグラウンドでこんなピアノの旋律が入っていたのか」みたいな新しい発見があったりして、別の曲に思えたりもする。
で、先日、「ザ・ビートルズ・ボックス」をようやく入手した。デジタルリマスター盤で、古くて新しいビートルズという感じだが、なにしろ、CDが多いので、丁寧に聞き入っている。
しかし、音質を気にして、ロスレス圧縮でCDから取り込むと容量が足りない。問題は、BoxのCD全体を取り込めるだけのメモリ量がないこと。ぜひ、128GBのモデルを出して欲しいところだ。
また、iPodの魅力は、iTunesのユーザビリティにもあるわけだが、Walkman付属のSonicStageはイマイチだ。ソフトウェアの革新性は、Appleの方が上かもしれないが、もう少しキビキビした動作に改善して、Windows版だけではなくMac版もリリースしてもらえるとうれしい。
元々、新しいコンセプトの製品を開発するのが得意だったSONYが、AppleのiPodをまねて、徹底的に音にこだわって作ったのが新型Walkmanといってもいいだろう。まるで、「まねした電器」と呼ばれた昔のパナソニックのようだが、利用者の音に対する不満を的確にとらえ、有機ELディスプレイや地デジ対応などで付加価値をつけた戦略は正しい方向性のように思える。